DHTやテストステロンの抑制や制御がプロペシアやザガーロの育毛薬としての最大の目的のはずがそれが逆に副作用や後遺症の引き金になっていることが今回判明しました。
ポストフィナステリド症候群(PFS)患者の脳で危険な脳機能の異常〈神経刺激性のステロイド類のレベルを含む〉についてステロイド生化学と分子生物学のジャーナルのJournal of Steroid Biochemistry and Molecular Biology.で2017年4月に新しい臨床研究が発表されました。
Neuroactive Steroid Levels and Psychiatric and Andrological Features in Post-Finasteride Patientsとの題で発表され、神経刺激性ステロイドレベルと精神医学における、ポストフィナステリド患者の男性学機能の影響を3年かけ、研究し、外陰部の神経病の証拠となる影響が勃起性機能不全に関係していると結論つけました。
ミラノ大学の薬学・生体分子学部のCosimo Melcangi博士が率いる12名の研究チームによってフィナステリドを中止後、平均して5.4年経過したPFSを発症している16人に加え、コントロール郡の25名での臨床研究が行われました。
重要の発見として25名のコントロールの患者に比べ、PFS発症患者の内、14名が血漿および脳脊髄液で神経活性ステロイドのレベルに異常が確認されたことです。
プロペシアを日本で初めて、処方し、国内での第一人者とされていた医師が過去にフィナステリドは脳幹を通過するがない為、脳への影響はないという発表が誤りであることもこれで確定しました。 育毛効果として多くの方がプロペシアやザガーロに期待されるDHTの減少に加え、アロプレグネノロン、黄体ホルモン、17ベータエストラジオールやジヒドロプロゲステロン(DHP)がPFSを発症している14名で確認されました。
その反面、脳脊髄液内のDHEAやテストステロン、3アルファジオールなどは増加に転じていることが確認されました。 血漿内ではプレグネノロン (pregnenolone) やDHEA,テストステロンの増加が確認されました。プロゲステロン、コルチコイド、アンドロゲン、およびエストロゲンのステロイド生成にかかわるプロホルモンです。
アロプレグネロンや減少した包帯ホルモンのCSFレベルの減少は不安や抗うつ的症状に良く見られる現象です。
神経刺激性ステロイドの脳機能において精神的影響は大変高く、精神内分泌的に性の行動、シナプスの可塑性、ニューロンの形態学など様々な影響が確認さています。
臨床研究に参加したPFS患者の25パーセントにおいて外陰部の神経の体性感覚誘発電位(SSEP)の異常が確認され、これが原因で強いED症状を発症している可能性が確認されました。
神経系のステロイドや血漿に含まれるDHTやテストステロンだけではなく、ホルモン全般の生成に関係するアロブレグネロンまでにも影響があり、それが男性の外陰部の感覚誘発異常が引き起こされていることが証明されました。
今回の臨床研究により2016年9月にハーバードメディカルスクールがPFS患者を対象に行ったフィナステリドやデュタステリドなどのアンドロゲン阻害薬の脳への影響をMRIで検証した臨床研究も裏付ける結果がミラノ大学の臨床研究で実証されました。
Characteristics of Men Who Report Persistent Sexual Symptoms after Finasteride Use for Hair Loss
ハーバードメディカルスクールが2016年に発表した臨床研究を紹介したブログ
http://ameblo.jp/ikumouhatsumoujp/entry-12204728609.html
今回の内容は3年ほど前にポストフィナステリド症候群の原因の一つとしてマウスで行われた実験が実際には人体でも起こっているのではないかとの仮説通りの結果です。
これらの臨床研究で発見された内容が解明されても現在でそれに対応する手段は確立されておらず、服用を中止後平均して5.4年経過しても改善が見られないほどの副作用や後遺症を育毛薬のプロペシアなどのアンドロゲン阻害薬は誘発しかねません。
プロペシアが処方開始され20年経過して初めて露呈した事実であり、最先端の育毛薬として韓国と日本でのみ処方されているザガーロなどのデュタステリド製剤に対し、上記のような検証は一切行われないまま承認されています。
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